熱帯魚の病気は、飼育環境が適切でなかったり、エサのやりすぎ等で水質が悪化した場合にかかりやすく、新しく入れた熱帯魚や水草、生き餌などが病気を持ち込む場合もあります。いずれにしても、発病すると治療が厄介な病気も多く、病気が進行してしまうと助からないケースが少なくありません。その為に、病気の症状と対処法をしっかり頭に入れて、予防、早期発見を心掛けます。
熱帯魚の病気は、初期の段階で病気の兆しを発見できれば、水換えや水温調整による環境の改善で自然に治る事もあります。しかし、環境を改善しても治らない場合や、ある程度病気が進行している場合は、市販の魚病薬を投与します。ただ病気ごとに薬が異なるので、病気の種類をしっかりと見極め、適切な量を使いましょう。ナマズや古代魚等、薬に弱い種類は規定量の半分以下に使用量をとどめた方が無難です。また、その魚がかかりやすい病気の薬は常備しておくと安心です。
病気は隔離して治療するのがベターですので、病気治療用水槽を持っていた方が安心です。ただし、水槽全体に蔓延している場合は、水槽内に直接投薬します。投薬後は、魚の様子や水質に気を配りましょう。特に水草はいったん取り出した方が無難です。また、投薬後に水槽をリセットした方が良い場合もあります。
まず
などに分けられます。次に、それぞれの病気毎に対処の仕方を書いてゆきたいと思います。
寄生虫による病気には、グリーンFや水草に影響の少ないヒコサン(マラカイトグリーン液を含む)が効果的ですが、塩水浴で治る事も少なくありません。
白点病
【症状】
白点病はヒレや体に白い点が付く病気で、初め各ヒレにに白い点が付き、それが全体へと広がります。進行が早く、全身に広がると衰弱して死亡しますし、エラに付いた場合には呼吸障害を起こします。入荷直後のカラシンによく見られます。
【治療】
白点病はイクチオフィリスという白点虫が寄生して起こる病気で、水温が安定しなかったり、20℃以下になるとかかりやすい病気です。白点虫は高温に弱いので、ごく初期の段階なら水温を30~32℃に上げて、原塩を入れるだけでなくなりますが、さらに、マラカイトグリーンを含むヒコサンを用いると効果的です。早期の発見と治療が重要です。
【うわさ話】
「鷹の爪」が白点病に効き、水草に悪影響がないという話を聞いたことがあります。でも実際に試してみたことはありません(^^;)
試してみられた方がいらっしゃれば、結果を教えて下さいませませ。
コショウ病
【症状】
ウーディニウム病とも呼ばれ、白点病よりもさらに細かい点が体表に付着し、病魚はヒレをたたんで、体をふるわせる様な症状を見せます。卵生メダカ、特にノソブランキウス属によく見られます。
【治療】
コショウ病はウーディニウムというべん毛虫の寄生によって起こる病気で、水質の悪化などが原因となります。早期の段階なら水量の0.5%程度の塩水浴で2~3日で治りますが、ヒコサンやグリーンFも効果があります。コショウ病は伝染力が強いので、発病した魚のいる水槽で使った網などは必ず消毒しましょう。
水カビ病
【症状】
体やヒレなどに白い綿状のカビが付く病気で、すれ傷に付く事が多く、他の病気でできた傷から寄生する事もあります。カビが全身に広がったり、内臓まで達したり、エラに寄生したりすると死にいたります。
【治療】
傷口などに水カビ(水性菌)が寄生する病気で、他の病気の二次的な疾病としても起こります。他の魚に伝染する事はほとんどありませんが、病魚は隔離して治療する方が無難です。きれいな水に移し、水量の1%の塩水浴か、ヒコサンなどを投与するのが効果的です。
尾ぐされ病/口ぐされ病
【症状】
口やヒレなどが白くなり、やがてはそこが溶けたようになっていく病気で、致死率が高く、グッピーなどは短時間でヒレがぼろぼろになって死んでしまう事もあります。
【治療】
フレキシバクター・カラムナリスという細菌が寄生して起こる病気で、感染力が強い上に、病気の進行が早いので、速やかな対処が必要です。治療には、水量2%の塩水浴をするか、エルバージュやグリーFゴールドの投薬を行うと効果があります。また、発病した水槽や器具は消毒し、病気の進んでしまった魚は処分するしかありません。
小さなクラウンローチ1匹で60cm水槽なら十分です。キツネが穴の中のモグラを飛んで食べるように、クラウンローチもスネールの中身だけを吸い取るのです。しかも大好きなんです。
これは、リース先の中でスネールが発生していた水槽に、たまたまクラウンローチを入れたところ次の日には少なくなっていたんです。そして、驚いて水槽の中を眺めていると、クラウンローチがスネールを食べるところを見てしまったのです。それ以後は、スネール水槽には全てクラウンローチで対処しています。
このクラウンローチは不思議な魚で横になって寝てしまう唯一の熱帯魚です。死んだと思って間違わない様にしましょう。そんな仕草の為にクラウン(道化師)という名前が付いたのでしょうか?
●熱帯魚の入れ方としては・・・
●水草の入れ方としては・・・
梅雨に注意していただきたいこと
実は、アクアリストとしても毎年梅雨に注意してほしい事があります。それは、梅雨や台風などによって大雨が降った後に水槽の換水をすると失敗しやすいという事なんです。